運用代行?ライブ配信運用のプロができること

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YouTube Live、TwitCasting、LINE LIVE、OPENREC.tvなど、多くのライブ配信サービスが登場しています。一般的にライブ配信が普及した理由の一つに、お手持ちのスマートフォン・パソコンで手軽に始められることが挙げられるかと思いますが、「ライブ配信を専門とした運用のプロフェッショナル」がいることはご存知でしょうか?

撮影から配信までをまるっと任せることで、簡単にプロクオリティのライブ配信が行えます。しかも、多くの場合、時間・場所を問わずに依頼ができます。

ライブ配信運用のプロフェッショナルは、実際にどんなことをしてくれるのか?今回は、その魅力を紹介します。

1. ライブ配信が視聴者に届くまで

まずは、以下の図に沿って、ライブ配信が視聴者に届くまでの流れと必要な要素を確認していきましょう。

(1)撮影

当然ながら、ライブ配信を行うためには撮影が必要不可欠です。

スマートフォン・パソコンに内蔵のカメラでも撮影は可能ですが、部屋の明るさ・カメラの角度・音声の明瞭さなどの環境を整えることで、ライブ配信の品質が格段に向上します。

(2)スイッチング・ミキシング

映像信号や音声信号を切り替えたり合成することをスイッチング・ミキシングと呼びます。例えば、複数のカメラで同時に撮影している映像を演出に合せて切り替えたり、マイクの音声やBGM・効果音のレベルを調整して合成することなどがこれに当たります。

スイッチング・ミキシングを行う場合には、専用の機材とその運用が必要になります。

(3)ライブエンコード

映像信号や音声信号を、インターネットでライブ配信するためのライブストリームに変換する処理を指します。

ライブエンコードにはライブエンコーダーと呼ばれる変換装置が必要で、ハードウェアまたはソフトウェア、有料または無料など、様々な形態で各メーカーから提供されています。また、配信先のライブ配信プラットフォームにあわせて、ライブエンコーダーを適切に設定する必要があります。

▼あわせて読みたい「エンコードとは?」

(4)インターネット回線

ライブ配信プラットフォームにライブストリームを送出するためのインターネット回線が必要です。

一般的に普及している4G・Wi-Fiなどの無線通信でも配信は可能ですが、より安定した配信を行うためには有線通信の利用がおすすめです。ライブ配信を成功させるポイントの一つとして、事前に配信場所の通信環境を確認しておくと良いでしょう。

(5)ライブ配信プラットフォーム

インターネットを介して、多くの視聴者へライブストリームを配信するシステムを指します。昨今、動画配信プラットフォームという言葉をよく耳にするかと思いますが、広義には、ライブ配信プラットフォームもこれに含まれます。

ライブ配信プラットフォームには、法人向けの有料のものやYoutube・Instagramなどの無料のものがあります。どちらのライブ配信プラットフォームも使いやすさに大差はありませんので、視聴制限をかけたい、自社システムと連携したいなど、どのように配信をしたいかによって使い分けると良いでしょう。

▼あわせて読みたい「動画配信プラットフォームの有料版と無料版の違い」

(6)Webサイト・アプリ

ライブ配信プラットフォームから配信されるライブストリームが公開される場所、つまり、視聴者が実際にライブ配信を視聴する動画プレイヤーが設置されるWebサイト・アプリを指します。

無料のライブ配信プラットフォームでは、通常、そのプラットフォームが組み込まれているサービス内のWebサイト・アプリに動画プレイヤーが設置されているため、ライブ配信を行うことのみを目的とする場合には、必ずしも独自にWebサイトやアプリを用意する必要はありません。

一方で、法人向けの有料のライブ配信プラットフォームを利用する際には、多くの場合、Webサイト・アプリを自前で用意する必要があります。これは、法人向けのプラットフォームの主目的が、様々なサービスの中に独自のブランディングでライブ配信を組み込むこととしているためです。

2. ライブ配信運用のプロができること

ここまでで、ライブ配信が視聴者に届くまでの流れと必要な要素を確認しました。では、ライブ配信運用のプロフェッショナルは、これらの内、どこまでをカバーできるのでしょうか?

答えは、ライブ配信プラットフォームとWebサイト・アプリの準備をするだけで、あとはなんと丸投げができてしまうのです。

次は、自前でライブ配信を運用した場合と比較しながら、その違いを見ていきたいと思います。

(1)撮影

アマチュアの撮影では、ついカメラを固定したままの撮影になりがちですが、プロフェッショナルの手にかかれば複数のカメラやそのカメラワークを活かしたプロクオリティの撮影が可能になります。

また、配信場所の環境を整えることも得意としており、プロフェッショナルならではの感性で行われる画作りにより、演出の幅が広がります。

(2)スイッチング・ミキシング

映像信号や音声信号の切り替えはもちろん、テロップやワイプの挿入、効果音やBGMの挿入など、撮影技術にプラスして効果的な演出を可能にします。

スイッチング・ミキシングを行うためには、専用機材とその運用のノウハウが必要になりますが、プロフェッショナルに任せることでどちらも賄えます。

(3)ライブエンコード

昨今の一般向けライブエンコーダーの普及により、個人やアマチュアによるライブ配信のハードルは下がってきてはいますが、ライブエンコーダーの細かな設定や機材同士の組み合わせの相性に対する知識が足りないと、配信中の音ズレや映像のカクツキなどの思わぬトラブルに見舞われる場合もあります。

一方、経験豊富なプロフェッショナルであれば、撮影や配信の環境に合わせた最適な機材構成やチューニングも含め、安心してライブエンコーダーの運用を丸ごと任せられ、準備にかかる時間の短縮にも繋がります。

(4)インターネット回線

臨時に設営された会場からのライブ配信など、配信場所に安定したインターネット回線がない場合でも、プロフェッショナルは、通信回線の敷設も含めてライブ配信に最適な環境を準備します。

また、屋外でのイベントなど、有線の通信回線を敷設が困難な場所からのライブ配信の場合でも、プロフェッショナルに任せれば、業務用の無線伝送装置を利用して安定した通信環境を準備することが可能です。

3. ライブ配信運用のプロを利用するメリットは他にも!

ライブ配信運用のプロフェッショナルに依頼すると、自前で手軽にライブ配信を始めるよりも費用がかかることは否めません。しかしながら、プロフェッショナルの利用には、前章での説明以外にもメリットがあります。

・ディレクションを任せられる

イベントの進行管理や演出に関する適切なタイミングでの指示など、事前の段取りや配信中の指揮・監督をしっかり行うことが、ライブ配信を成功させるポイントの一つとして挙げられます。様々なライブ配信を経験しているプロフェッショナルだからこそできるディレクションで、ライブ配信を成功に導きます。

・様々な配信場所でのオペレーションが可能

プロフェッショナルは、日本中、場合によっては世界中の、様々な配信場所へと撮影機材を持って駆けつけます。また、複数の配信場所に配備されたメンバーが連携することで、多拠点からの同時中継も実現可能です。

・ライブ配信専用スタジオの利用が可能

プロフェッショナルは自社スタジオを保有している場合があります。「どんな場所が配信に適しているのか分からない」「配信場所の手配もお願いしたい」「利用しようと思っていた配信場所の予約が取れなかった」など、配信場所へのお困りごとにも対応します。

・配信現場で迅速なサポートが受けられる

ライブ配信中の通信回線の不調や突発的な機材の故障など、予期せぬアクシデントに見舞われる場合もあるかもしれません。そんなときでもプロフェッショナルなら今まで培ってきたノウハウと経験をもとに、適切かつ迅速な判断で、ライブ配信をサポートします。

4. ライブ配信運用のプロを上手く利用しよう

ライブ配信運用のプロフェッショナルは、撮影から配信まで、ライブ配信に必要な運用のほとんどを代行します。とはいえ、ライブ配信のみに対応しているわけではなく、オンデマンド配信用の動画コンテンツの収録を依頼することも可能です。

「プロクオリティのライブ配信を実施したい」「絶対に失敗できない重要なライブ配信を任された」「会場の設営や回線の敷設など、全て自前でやるのは大変だ」など、ライブ配信に係るご要望やお困りごとがあれば、一度、プロフェッショナルに相談してみてはいかがでしょうか。

また、スタジオのみ・機材のみの利用を受け付けているプロフェッショナルもいますので、自前でやる範囲・できる範囲以外の部分を任せてみるのもいいですね。

Author
おむらいす

聞き慣れないカタカナやalphabetの専門用語に頭を悩ませながら働く中、ある日突然、ブログ運営を任命された編集長。
運営とあわせて絶賛業界勉強中、かつ業界に詳しくない人にも分かりやすいブログを目指して奮闘中。

2018年=入社。初の動画配信プラットフォーム業界入り。
2019年=少しずつ。専門用語や動画配信にかかわる機能や仕組みを覚え始める。
2020年=なんとか格好がつくようになる。"新米"編集長を卒業する。
2021年=動画配信プラットフォーム業界の人っぽくなる。

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