クローズド配信とは?動画配信プラットフォームの機能あれこれ

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以前の記事で、動画配信を始める前に検討・確認しておきたいポイントとして「どういった方を対象に配信するのか」を整理しましょうとお伝えしました。

▼詳しくは…

今回は「対象を限定した配信」に的を絞り、いわゆる「クローズド配信」を実現させる動画配信プラットフォームの機能をご紹介します。

1. クローズド配信とは?

クローズド配信とは、特定の公開範囲内でのみ動画コンテンツを配信する方法を指します。この「特定の公開範囲内」を会員のみ、社員のみとすることで、会員限定、社員限定といった視聴者を限定した配信が行えるようになります。

例えば、商品購入の特典として視聴できる映像や個人情報を記入して申し込むセミナー、配信内容自体が機密情報に当たる場合などには、クローズド配信が選ばれています。

2. クローズド配信を叶える動画配信プラットフォームの機能

では、クローズド配信を叶えるため、動画配信プラットフォームにはどのような機能があるのでしょうか?

(1)限定公開とワンタイムURL

限定公開とは、Youtubeの「限定公開」などのURLを知っている視聴者のみに動画コンテンツを公開する機能です。この機能はとても手軽にクローズド配信を始められる一方で、万が一URLが不特定多数の第三者に共有・拡散された場合には、もはや視聴者限定の役割を果たさないことに注意が必要です。

そこで、不測の共有・拡散による第三者からのアクセスのリスクを最小限に抑えるため、URLにアクセスできる期間、回数、同時表示数などを制限する機能を加えたものをワンタイムURLと呼びます。

限定公開とワンタイムURLは会員管理されたWebサイトだけではなくメールなどでもURLを配布できるため、視聴導線の自由度が高いことが特長です。また、他システムとも簡易に連携が行えるため、導入の手間や時間、費用を削減しながら手軽にクローズド配信を始められます。

用途としては、例えば商品購入時の特典映像配信やファン限定のバックステージ映像配信など、単発イベントの配信に利用されています。

(2)動画コンテンツごとのパスワード認証

動画コンテンツごとのパスワード認証とは、その名の通り、動画コンテンツの再生時にパスワードによる認証を設定する機能です。

動画コンテンツごとのパスワード認証は、動画コンテンツごとにパスワードが設定できるため、Aさんには動画コンテンツ①と動画コンテンツ②のパスワードを、Bさんには動画コンテンツ②と動画コンテンツ③のパスワードを知らせるという風に、各動画コンテンツの視聴権を視聴者ごとに配布できることが特長です。

用途としては、例えば一定期間に複数開催されるビジネスセミナーや基調講演など、申し込みをした視聴者ごとに視聴権を個別に配布する必要があるイベントの配信に利用されています。

(3)IPアドレス制限

IPアドレス制限とは、特定のIPアドレスでのみ動画コンテンツの再生を許可する機能です。この機能はDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:コンピューターがネットワークに接続する際に通信に必要なIPアドレスなどの設定情報を自動的に割り当てるためのプロトコルのこと)によりIPアドレスが流動的に割り当てられる視聴環境には向かず、固定IPアドレスを持つ拠点向けの配信に有効です。

IPアドレス制限は、あらかじめ再生可能な拠点を設定することで、それ以外の場所からのアクセスを防止できることが特長です。また、会員管理されたWebサイトや動画コンテンツごとのパスワード認証などと併用することで、視聴者の動画コンテンツへのアクセスに対するセキュリティ強化にも繋がります。

用途としては、例えば学校・医療機関・官公庁・企業など、拠点内部で配信を完結させたい場合に利用されています。

(4)参照ドメイン制限

参照ドメイン制限とは、特定のドメインのWebサイト・ページでのみ動画コンテンツの再生を許可する機能です。

参照ドメイン制限は、既存の会員管理機能やチケット販売システムなどと簡易に連携することで、会員やチケット購入者などの視聴権を持った視聴者のみがアクセス可能なドメインに限定した配信が行えることが特長です。

用途としては、例えばスポーツジムの会員やプレイガイドのチケット購入者に限定した配信に利用されています。

(5)視聴者ごとのID/パスワード認証

視聴者ごとのID/パスワード認証とは、視聴Webサイト・ページへのアクセス時に、視聴者ごとの個別のID/パスワードによる認証を設定する機能です。個別の認証は、独自の会員管理システムを利用する場合とシングルサインオン(※)を利用する場合があります。


シングルサインオンとは、一度のユーザー認証で、同じく認証を必要とする他のサービスが利用可能になる認証方法を指します。この方法によりユーザーは、サービスごとに個別のID/パスワードを入力する必要がなくなります。

視聴者ごとのID/パスワード認証は事前に登録された個別のIDをもとに、視聴者ごとの視聴履歴の取得や視聴動向の分析ができることが特長です。さらに、ID/パスワードの使い回しを防止するため、IDごとの同時視聴制限や端末制限を設ける場合もあります。

用途としては、例えばSVOD・TVODなどの有料動画配信サービスに利用されています。

(6)視聴者承認

視聴者承認とは、Zoomの「待機室」に当たる機能で、承認権を持つ管理者が視聴者ごとまたは一斉に視聴可否を選択できる機能です。

視聴者承認は、視聴者を個別にオンタイムで認証できるため、誰が視聴しに来たかを管理できることが特長です。

用途としては、例えば小規模なオンラインミーティングやオンラインセミナーなど、視聴者の出欠を取る必要がある配信に利用されています。

3. クローズド配信の要件に応じて各機能を使いこなそう

ここまでの解説で、一口にクローズド配信と言っても様々な配信方法があるということをお伝えできたでしょうか?クローズド配信をこれから行う方・行われている読者の皆さまへ、配信方法の決め方や見直し方の参考になれば幸いです。

また、クローズド配信を行うにあたり、その配信が単発または複数なのか、自社で視聴Webサイト・ページを用意するのか、視聴者を個別に識別する必要があるのかなど、要件に応じた機能を利用することでクローズド配信の導入・運営の手間を軽減させられるかと思います。

もし、ご自身や自社内でクローズド配信の方法を決めかねているようであれば、動画配信プラットフォーム提供企業に相談してみるのも良いですね。

Author
おむらいす

聞き慣れないカタカナやalphabetの専門用語に頭を悩ませながら働く中、ある日突然、ブログ運営を任命された編集長。
運営とあわせて絶賛業界勉強中、かつ業界に詳しくない人にも分かりやすいブログを目指して奮闘中。

2018年=入社。初の動画配信プラットフォーム業界入り。
2019年=少しずつ。専門用語や動画配信にかかわる機能や仕組みを覚え始める。
2020年=なんとか格好がつくようになる。"新米"編集長を卒業する。
2021年=動画配信プラットフォーム業界の人っぽくなる。

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